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徒然なるままに……
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暖かい日が続きますね。
木枯らしはあまり感激できないので嬉しい限りです!
太陽の匂いって良いですよね~。
太陽の光をいっぱい浴びてふかふかになった布団に包まって寝るのが大好きです(笑)
特に冬は寒いですからね!
よく暖まって眠りたいものです。

さて、最近全然鰤が見れてません(爆)
剣ちゃん出ないから良いかな~なんて気を抜いていたら出てるみたいですね!
ちらっと見た時にいてびっくりしました(焦)
ちゃんと見ないと駄目ですね。
できるだけ早く追いつけるように見たいと思います!
剣×一角のネタも探さなきゃいけないし・・・。
ちょっとだけ、ミニで書いてみましょうか・・・?

夜更け、皆が寝静まる子の刻。
第十一番隊第三席の斑目一角が第四隊社へと運び込まれた。
体中に付けられた無数の切り傷。
意識を失うほどの激痛に耐えるように顔を顰めてもう一刻も呻き散らしている。
護廷十三隊中、最も戦闘に優れた第十一番隊にいて、更に、喧嘩好きで有名な斑目がこれほどまでに傷つけられている姿を皆、暫く見ていなかった。
第三席の重責を担っているその身がぼろぼろに傷つけられる様を見たのは、あの旅禍である黒崎一護との戦闘以来眼にしたことは無かった。
あの射場と刃を交えた時でさえ、これほどまでに痛めつけられてはいなかった。
呻きながら第四番隊社へと運ばれて傷の手当てを受けたものの、傷は深いものから浅いものまで数えて数十箇所に及んだ。
どれも刀傷のように見えたが、暴行による殴る蹴るで付けられたものもあった。
喧嘩に負けて生き恥を晒すのならいっそのこと死んだ方がマシだと考える第十一番隊の気質を備えている斑目は意識を失ってもまだ、悔しそうに唇を強く強く噛み締めていたという。
斑目の一大事を聞きつけた第十一番隊、第五席、綾瀬川弓親は、血相を変えて駆けつけた。
ベッドに横になって素直に治療を受けている斑目を見て、ほっとした反面、同士が傷つけられたという痛みを感じてか、綾瀬川の表情は晴れなかった。
まだ治療中ということもあって、綾瀬川は斑目の側へは行かず、じっと治療室の入口で治療が済むのをじっと待っていた。
綺麗好きな綾瀬川の性格を知っていれば納得いくのだろうが今夜の彼は嫌に清潔に保たれ、石鹸の匂いを漂わせていた。
それが少し鼻についた第四番隊隊員はこんな夜中に湯浴みできる場所があったろうか?と疑問に思ったという。
綾瀬川が駆けつけて数刻後、どんどんとただ歩いているだけなのに足音が廊下に響き渡るのを聞きつけて、当直の第四番隊隊士が何事かと廊下へ飛び出したとか。
そこには身の丈、2メートルは優に超えるであろうと思われる長身の男がずかずかと廊下を歩いてきた。
長身というだけでその男の身元がわかりそうなものだが、その男が髪を下ろしてまるで落ち武者のような風貌だったこともあり、死神が現れたのかと思わせるような騒動に一山ができ、その正体に気づくのが遅れたという。
そう、この死神風情の男こそ、第十一番隊隊長更木剣八だった。
更木は夜、眠るときは普段立ち上げている髪を下ろして床につく。
今夜の一連の騒動を聞きつけて寝巻きである浴衣のまま駆けつけたのだった。
戦いに負けて生き恥を晒している斑目を見に来たわけではない。
愛しい部下である斑目が何者かに暴行を受けた可能性が高いとあって、斑目を倒すほどの逸材が気になってその情報を求めてきたともいえるかもしれない。
その真意は更木のみが知るところである。
長い髪を額に垂らしながら鬱陶しそうに掻き揚げて斑目のベッドサイドへと立つ更木。
見下ろすそこには傷ついて憔悴している斑目の姿があった。
治療にあたった当直に軽く話を聞いたところ、まだいつ目を覚ますのか解らないとのことだった。
傷の回復を観察しながら明け方には気づくかもしれない、とのことだった。
斑目の眠る横に先に到着していた綾瀬川の姿を認めるものの綾瀬川に声を掛けることもなく静かに更木は斑目を見守った。
用意された椅子には腰を下ろさず、両腕を組んで壁に凭れ掛かるようにして立っていた更木は、夜が開け始めて白み始めた空を病室で迎えた。
一睡もせずに朝を迎えた更木と綾瀬川は朝陽が上がる頃、漸く目を覚ました斑目を認め、安堵の息を吐いた。
深い眠りから覚めたばかりの斑目に更木が期待したことは、誰にやられたかということだった。
日々、自分より強い存在を求めて奔走している更木は、斑目をこんな重症にまで陥らせた輩が誰なのか知りたかった。
そして、自分と手合わせさせて欲しかった。
旅禍である黒崎一護との敗戦がまだ腕に感覚を残していた。
久しぶりだった。
あれほどに強い相手とやりあえたのは。
そして、自分はまだ黒崎の背を見て強くなれるのだと確信したのだった。

「誰にやられたんだ?」

静かに問う更木の声。
早朝の救護室に更木の低く掠れた声が振動した。

「すいません、隊長・・・俺にもわからねぇんです」

口惜しそうに唇を噛み締めながら更木の質問に答える斑目だった。
生き恥を晒してしまった自分の醜態を恥じるように強く強く唇を噛み締めた。

「そうか。わかった・・・休んでる暇はねぇぞ?狩に出かける」

一晩は越したものの、身体に無数に残る傷を目にしたはずの更木から思いもよらない言葉が落とされた。
まだ起き上がれるほど回復していないのにも関わらず、更木からの誘いのような命令のような一言に促されるようにしたゆっくりと軋む身体を抱えながら起き上がる斑目だった。

「まだ、起きるのは無茶だ!更木隊長!一角をも少し休ませてください」

綾瀬川の援護に乗るような更木ではないことは百も承知だったが、それでも斑目のことを思うと言わずにはいられなかった。
起き上がる斑目を制するように腕を伸ばした綾瀬川だったが、その腕も無下に振り払われてしまった。
止めて聞くような奴じゃないとは周知の事実だった。
第十一番隊隊員だったら誰でも隊長の言うことに従順だった。
特に喧嘩に関する事ととなると我先にと飛び出していく。
それが、今回は隊長直々の狩りへの誘いだったこともあって、斑目は行く気満々だった。
斑目は自分に納得してなかったのかもしれない。
夜襲だったとはいえ相手と共倒れどころか一方的に暴力を受けてしまったことに頷けるほど斑目は、聞き分けの良いわけでもなかった。

「行きましょう、隊長・・・」

静かに夜叉が目覚めたかのごとく、低く呟く斑目がいた。
白い寝巻きから死覇装へと袖を通す。
死覇装を身にまとうと気分がしゃんとした気がした。
いつもそうだ、研ぎ澄まされて刺さるような洗練さで迎える朝の空気はいつも斑目を真剣にさせた。
身に受けた傷も口が塞がって出血の有無が確認できれば上等だった。
夜叉の目覚めを歓迎するようにくっくと更木が笑った。
そして、ベッドから立ち上がろうとする斑目の耳のすぐ横に更木がかがんで顔を近づけた。

「誰に、足を開いてやったんだ?」

くすっと含み笑いをしながら囁かれた言葉に、斑目は目を見張った。
夜襲を受けただけだと誤魔化せたはずなのに、知られても霊圧を殆ど奪われてしまったことどまりだと思っていたのに、その更に先を更木は悟っていた。
更木の言葉に目を見張る斑目だったが、何も言えぬままベッドから立ち上がり、ふらつく足元を感じて踏ん張って立ち、すぐ横に駆け寄る綾瀬川に腕を借りながら昨夜の蛮行を彷彿とさせる何かが鼻腔を擽った。

(この甘ったるい匂い・・・何処かで・・・)

何かを思い出そうとする斑目をその深い思考の中へと置き去りにさせないようにと立ち上がった拍子に、痛みが襲う。
体中に走る痛みに顔を歪めて込み上げてくる吐き気を飲み込んで斑目は自分の二本の足で立ち、綾瀬川から離れる。
その瞬間、頭を過ぎったのは昨夜の一件。
闇に紛れての踏襲に視覚は何も役目を果たさなかった。
その分、他の感覚が情報処理に研ぎ澄まされ、嗅覚が研ぎ澄まされた。

(まさか、な・・・)

何かが頭の中の曇りを晴らそうとしてくるが、今はそれを思っているほど楽観的な立場にはいなかった。
今は自分の足で立ち、身体を中を切り刻むような痛みに耐えなければならなかった。
枕元に処方されていた痛み止めを一気に煽り、薬を噛み砕きながら嚥下した。

「隊長、行きましょう・・・」

斑目はふらつく足を踏ん張らせて立ち上がり、ゆっくりと更木の待つ頂へと歩みだすのだった。
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